大崎市立志田小学校
かがやけ 志田小チャレンジキッズ

令和3年度 学校評価

 各項目において職員・保護者の結果に差が見られたもの⑴「授業参観や行事の設定」,⑶「地域連携・人材活用」,及び⑸「保護者の方の自由記述から」についてと,職員・保護者・児童の結果に差が見られた⑵「分かりやすい授業 基礎・基本の定着」,⑷「アクション・5」について考察します。

⑴「授業参観や行事の設定」について(職員・保護者)

 コロナウィルス感染症拡大防止のため,やむを得ず行事の中止・縮小があったことが大きく影響していると考えます。一方で,長期間の休校措置を経て,全国的に学校行事の見直し・精選を図るすう勢にあって,本校でもいくつかの行事を再構成したことも調査結果に表れたと捉えます。来年度で本校は閉校し,古川西小中学校に統合となりますが,感染の状況を見つつ可能な限り公開する機会を設けていきます。また,学校公開や学校便り等の発行を通して,情報を積極的に発信していきます。すべての教育活動が子供たちのためのものとなり,次代を担うのに生かすこのできる確かな学力を育むことができるよう,今後も改善に取り組んでいきます。

⑵「分かりやすい授業 基礎・基本の定着」について(職員・保護者・児童)

 保護者79%,児童93%と評価が若干分かれています。それに対して学校の自己評価は「分かりやすい授業 基礎・基本の定着」の達成度を高く捉えています。自由記述において「話すことが苦手な子ですが,先日立派に発表している姿を見て,うれしくなりました。個に応じた指導をしてくださっている志田小の教職員の皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。」という言葉もいただきましたが,より高い評価となるよう,普段の授業はもちろんのこと,朝の習熟の時間や家庭学習との連携を図り,効率よく学力向上につながるように工夫していきます。具体的には以下のことに取り組んでいきます。

  1. 個に応じた指導体制の工夫(国語・社会・算数・理科・外国語は全学年単式で学習活 動が行えるようにする,個別指導やグループ別指導,繰り返し指導等)して,基礎的・基本的な知識及び技術の習得を図ります。
  2. 表現力の育成に重点を置いた授業づくりに組織的に取り組みます。
  3. 表現力を高めるために,各教科・領域の授業や行事等において多様な言語活動(読み取る力・聞き取る力,語彙量・知識量を増やす,自分の考えを整理する,話す・発表するルール等)を充実させていきます。
  4. 授業のねらいを明確にして示し,児童が1単位時間の目標を把握して学習できるようにします。
  5. 授業と関連付けた「家庭学習の手引き」を活用して,家庭学習をより習慣化させていきます。
  6. GIGAスクール構想の下,タブレット等のICT機器を活用し,学び合いのある授業づくりと1人1人の理解状況や能力・適性に合わせた「個別最適」な学習を進めていきます。

⑶「地域連携・人材活用」について(職員・保護者)

 本校は志田地区の人的・物的資源等を教科・領域等の指導計画に効果的に組み込んだ学習を進めており,地域の方の御協力により充実した教育活動を行っています。しかし,コロナ禍で,御家族を含め地域の方々等を学校に招き入れて連携したり交流したりするような行事の多くが実施できず,十分な成果を得られない現状です。 
 来年度は,最後の地区民運動会や統合に向けた記念行事や記念式典等を通じて地域とのつながりを密にし,最後の1年を新たな学校・地域への思いとして伝えていくことを念頭に置いて指導していきます。そのために次のことを意識して進めていきます。

  1. 地域を素材としたふるさと学習の実践によって,郷土愛を育成するとともに,探求的な活動を通して,自己の生き方を考える機会を充実し,社会性や勤労観,職業観を醸成します。(熊野神社協賛会と連携した農業体験を通して,米作りや伝統文化・風習を理解させる。)
  2. 西中ラーニング(Nラーニング),にじの子幼稚園や宮城県立古川支援学校等との連携に,目的を明確にして取り組み,他と学び合うよさを体験させていきます。
  3. 「家庭・地域と共に歩む学校づくり」を体現し,多様な連携・協働を推進するとともに「感謝の意」を年間を通じてより明確に表現・発信していきます。

⑷「アクション・5について」(職員・保護者・児童)

 職員及び児童の評価と保護者の評価の間に,比較的大きな隔たりがあることが認められました。
 本校では,今年度中盤以降,「アクション・5」を重点項目化して組織的に指導に取り組ん
できました。「ハイッ!と返事」,「自分からあいさつ」,「ていねいな言葉」,「しっかり聞く」,「はっきり話す」の5つの行動様式を,授業中はもちろんのこと,業前の時間も業間などの休み時間も意識して生活するように,意図的に言葉を掛け,児童が主体的に実践できるように環境を整えてきました。私ども職員は,その成果を「児童の姿」の中から見取って評価したものであり,まだ十分ではないと評価せざるを得ない側面はあるものの,昨年度と比べてみても顕著に向上していると捉えています。
 児童の評価では,5項目ともに肯定的評価が90%に迫る割合でした。どの項目も昨年度を下回っており,特に「あてはまる」と評価する児童の割合が減少しています。数値だけからは“後退している”という見立てにもなります。しかしながら,学校としては機会を得て多くの時間を掛けて指導を重ねており,これによって,児童が自らを厳しく評価する姿勢が高まったことも事実です。そういったことも含めて,私ども職員は「児童の姿」を見取って評価しています。
これらに比べて保護者の評価は全般的に高くはありませんが,「ハイッと!返事」についての肯定的評価の割合は昨年度55%から98%に,「ていねいな言葉」については同47%から68%に,それぞれ向上しています。児童が“できるようになったこと”を御家庭でも丁寧に見取っていただいているということが分かり,私ども職員も大変うれしく感じています。
 学校といたしましても,今後も児童が主体的に実践して定着していくように,そばに寄り添いながら支援してまいります。「アクション・5」を,いつ,どこで,どんな場面でも行えるよう,真の力として身に付けられるようにすることが必要と考えていますので,御家庭におかれましても御支援,御協力くださいますようにお願いします。

⑸自由記述から(保護者)

①金曜日の短縮授業について

・金曜日の短縮授業を行った成果や課題点について
・通常時程に戻してほしい。
(家庭や学童の時間が長くなり遊ぶだけになる。家庭で子どもを見られない人は負担に感じる)

 やや慌ただしく感じたり,午前中に5時間授業したり,業間休みが3校時の後になったりなど大変な面もありましたが,すぐに慣れて現在では定着しました。
 前述の通り,家庭学習を確実に習慣化させることに取り組んでいく必要があると考えています。家庭との連携を一層深め,より効果的な家庭学習の在り方について,保護者の皆さんと共に考えながら,学力の定着を図らせ,余暇の充実なども実践させたいと思っています。
 この取組については,集中を持続しやすい午前中により多く授業を行うことで,これまで以上に学力向上を図ること,放課後の時間を有効に活用することで,子供たちがゆとりをもって望ましい人間関係や豊かな心情を育てていくことが大きなねらいです。来年度も継続し更に効果を上げていきます。

②高学年の女子トイレについて

・トイレに行くが,汚物入れがいっぱいで捨てられないことがあった。

 養護教諭及び日直の教諭が定期的に巡回して掃除や汚物入れの状況を確認しています。また,定期的にシルバー人材センターの方に掃除していただいています。今回は管理が行き届かないところがあり,子供たちには申し訳なく思っています。今後は更に気を付けて取り組んでまいります。また,教育環境を整備することの一環として汚物入れを大きなサイズの物に交換して設置しました。

③ルルブルのチェックは,毎月ではなく,年間3回程度に減らしてほしい。

・毎月,子供に「書いたの?」と声がけしたり,サインしたりするのが負担。
・ルルブルチェックをしても生活習慣はこれ以上見直せないし,目的があまり感じられない。

 毎月のルルブルチェックへの御協力ありがとうございます。
 毎月定期的に行うことで習慣化され定着していくものと考えて取り組んでいます。お手数をお掛けすることと存じてはいますが,チェック項目の多くは家庭での生活習慣の形成につながっているということを重ねて御理解を賜り,今後も御協力をお願いします。

④閉校を迎える来年度,学芸会などの学校行事は実施する方向で検討して頂きたい。

 ⑴「『授業や行事の設定』について」でも述べましたが,可能な限り行事等は実施する方針です。学芸会については,通常の教科の学習を振り替えて取り組んでいる実態があり,授業時間の確保に問題が生じていることから来年度も「学習成果発表会」として実施します。今年度はこれまで学習してきたことを各学年がそれぞれ工夫を凝らして発表しました。発表会のために準備したことというよりは,これまでの授業で学習してきたこと,発表朝会等で発表したこと等,普段から取り組んできたことを再編成したものでした。来年度は更に磨き上げた形に仕上げ,体育館で発表する計画を立てています。