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鬼首の歴史


 鬼首軍沢地区に,前九年の役に際し,安倍軍の一基地として使われた場所として伝えられてる「鬼切部館(おにきりべやかた)」があった。この高原は,今は開拓のため広い道路が敷設されつつあるが,この荒涼とした広い高原地一帯が,鬼切部館と呼ばれる古都の跡であった。
 現在,遺構として特に見るべきものはないが,往古は西面奥山とのとりつきの部に東西に延々とはしる水郷の跡があったという。この地からは古代の石器類が数多く出土しており,先人が早くから住み着いた場所でもあった。
 江戸時代には,仙台藩の直轄地で,昔は栗原郡一迫上郷姫松荘鬼首と言われた。一説には,草の豊かで水の清いこの地は広大な草原において,伊達藩が戦力の起源を伸長すべく秘密裏に馬格改良を行っていた。
 鬼首の地は四方を山岳に囲まれ,国見・鬼首・花立・小豆坂のいずれかの峠を越さなければ入れないので,きわめて地理的条件に恵まれて,伊達藩のその目的を達するには,最適の場所であった。もちろん4つの峠には見張り番を出し,村人の出入りまで厳重に監視したと言われている。